「今、私、ネブカドネツァルは、天の王を賛美し、あがめ、ほめたたえる。そのみわざはことごとく真実であり、その道は正義である。高ぶって歩む者をへりくだらせることのできる方である。」ダニエル書 4章37節 (2017新改訳)
聖書66巻から1つの書を選び、その書を紹介しながら「みことば」を味わっていきます。
66巻をゆっくり読み進めながら、聖書に記された神様の愛について味わっていきます。
今日開いたのは、ダニエル書です。
本書は、ダニエルが主要な人物であることからダニエル書と呼ばれます。
ダニエルは、ユダの王エホヤキムの治世の時に、バビロンの王ネブカドネツァルが、エルサレムを包囲しこれを支配するようになった時に、捕囚の民の一人としてバビロンへ連れて行かれます。
その時はまだ少年であったダニエルは他の三人の少年とともに王に仕える身となります。
その後、メディアの王ダイレイオス、ペルシャのキュロス王にまで彼は仕えます。
不思議な出来事、奇蹟が幾つも記されていることでも知られるダニエル書です。
3章では、王が作った金の像を拝まない罪で、ダニエルの友人でもある同じ捕囚の民、シャデラク、メシャク、アベデ・ネゴの三人は燃え盛る高温の炉に投げ込まれますが命が守られます。
そのときは、炉の中に四人目の主の御使いと思われる人が三人とともにあるく姿を王が目撃します。
6章では、今度はダニエルが王以外の神をあがめていると、罪に問われて、獅子の穴に投げ込まれる罰を受けますが、これも一晩中守られるのです。
後半は、この時代からは遥か先になる終末の日の様子が幻とともにダニエルに示されます。
ダニエル書は、周りの人々が、神、主を信じていない状況の中で、信仰者がしっかりと歩むべき信仰の道を教えてくれるのです。
幻がことごとく成就する様子も大切に学ぶべき書ですが、私たちの日常の信仰の指針を知ることが大切になる書です。
今朝、選びました箇所は、ネブカドネツァル王が、預言された通りに、一度は王の座を追われてに野に下り、まるで獣のように過ごした後、理性を取り戻し、主を知るようになった時の、王の告白です。
権力と栄華を誇った王が、自分よりも優れた方である王の王、神をあがめるようになったのです。
そして天の王を公に賛美します。
大切なことは、このことばです。
「高ぶって歩む者をへりくだらせることのできる方である。」
自分を高くする者は、いずれ滅びます。
しかしへりくだることを学んだ者は、祝福を得ます。
地上での祝福と、その先にある永遠の祝福をへりくだって知ることが大切だと告白する王のことばです。
私たちも他者と比較するのではなく、主の前にへりくだって生き、主を賛美することを大切にしたい。
幻を見ることもなく、奇蹟を経験しなくても、こうして日々、聖書のみことばを読み、主の声を聞くことが最大の奇蹟にまさる喜びです。
シャローム