「彼らが町の中に入ったとき、ネタンヤの子イシュマエルと、彼とともにいた部下たちは、彼らを殺して穴の中に投げ入れた。」エレミヤ書 41章7節

バビロンに統治されることを嫌い、バビロンの王が立てた総督ゲダルヤとその部下たちを殺したイシュマエルです。
主のさばきを真摯に受け止めることができない人が、自分勝手な行動をしているのだと言わざるをえません。
そしてイシュマエルの最大の罪は、ここで主の宮にやって来た人たちを殺したことです。

この一行は巡礼者です。
エルサレムの神殿が崩壊していることは知っていたのでしょう。彼らが手にして上って来たささげ物にはいけにえの動物がありません。5節。
しかし、悲しみを現しながら、穀物や乳香を持って来ました。
彼らは、間違いなく悲しみの中から主を礼拝したいとやって来た人なのです。

しかしイシュマエルにとっては巡礼者はエルサレムの神殿を慕う人たちであり、彼には邪魔な人です。
イシュマエルはアモン人と手を組んでいますから、神殿は邪魔なのでしょう。巡礼者や神殿再建など必要がないのです。

悔い改めることがなく、主のさばきを経験してもなお、自分の欲望のままに行動し、巡礼者までも殺してしまうイシュマエルたちです。
それはさらに主に背き、罪を重ねる行動、生き方です。

主のことばを聞いて従う、悔い改めて行動を変えることがありません。
素直に応答しないと、際限なく罪を重ねていくのです。
ここに登場するイシュマエルの恐ろしい行動は、主のことばに耳を塞いだ人の進み行く道を象徴しています。
私たちは、朝毎に主のことばを素直に聞き、聞き続けて応答する者でいたい。

シャローム