「ネルはキシュを生み、キシュはサウルを生み、サウルはヨナタン、マルキ・シュア、アビナダブ、エシュバアルを生んだ。」 歴代誌 第一 8章33節
ここにサウルの名前があります。ベニヤミン族でありキシュの子として生まれました。
このサウルが、後にイスラエルの最初の王となった人です。
聖書は、各部族の系図を正確に丁寧に記します。
ここでもサウルのことを、特別視して記すようなことはありません。
他の男子と同じように、父の名前を記して、その子どもたちの名前を記すのみです。
しかし今、私たちはこのサウルが、イスラエルの最初の王であるサウルだと知っています。
そしてサウルが王になったのは、サウルの野心や計画ではなく、イスラエルの人々の願いと主のあわれみによります。
人々の思いは、残念ながら主を一番にして愛して信じることができなかった罪から始まっています。
そういう意味で見れば、サウルは悲しい王であったかも知れません。
しかし、そこにも主のご計画とあわれみがあったのは確かです。
他の何人ものベニヤミン族の人と変わらないサウルという一人の人が、主のご計画の中で王として召し出されて行くのです。
その最初は、この何気ない系図の名前から既に始まっていたのです。
他の人と比べる必要などない私たち一人ひとりは、主によってふさわしく召し出され、主のご計画の中で、大切な使命を与えられるのです。
その時、最後まで主にことばに従い通す人でありたいと祈ります。
残念ながらサウルは途中で、主を一番とすることを忘れてしまいます。
ごく普通の人サウルが召し出されたように、私たちも主のご計画によって召し出されるのです。
その時、期待と感謝を持って主の召しに答えたい。
シャローム