「ヤベツはイスラエルの神に呼び求めて言った。「私を大いに祝福し、私の地境を広げてくださいますように。御手が私とともにあってわざわいから遠ざけ、私が痛みを覚えることのないようにしてください。」神は彼の願ったことをかなえられた。」 歴代誌 第一 4章10節
9節にはヤベツが生まれた時のことについてこう記されています。
「彼の母は、「私が痛みのうちにこの子を産んだから」と言って、彼にヤベツという名をつけていた。」
痛み、苦しみを覚える意味の「ヤベツ」と名付けているのです。
考え方によっては、マイナスのイメージが強い名前だと言えます。
しかし、ヤベツ本人は、その名前のように、痛み、苦しむ人生を歩もうとは思っていなかったのです。
「大いに祝福してください」
「私の地境を広げてください」
「わざわいを遠ざけてください」
「痛みを覚えることのないようにしてください」
これがヤベツの祈りです。
強欲な祈りでしょうか。
地境を広げてくださいとは、現代に当てはめて考えるならば「私の所有する土地を広げて、私を資産家にしてください」と、なるでしょうか。
これだけを取り上げたら、そうかも知れません。
しかし、ヤベツは、主は祝福してくださる方、主はわざわいを取り除いてくださる方、病や苦しみ、悲しみを癒してくださる方だと、知っています。
地境をというのも、安心して生活できるようにとの思いもあるでしょう。
私たちが生きる全領域において、主は私を祝福し、癒し、守ってくださる方だと信じているのです。
ヤベツは、その神に大胆に真っ直ぐに祈り求める人なのです。
資産家になれるのか、社会で成功するのか、健康で喜びの多い人生を送るのか。
それは分かりません。
何が本当の幸いで喜びなのかも、人それぞれ違うかもしれません。
しかし、祝福してくださるのは主だと信じて、真っ直ぐに祈れることは幸いです。
このように祈り始めたならば、その先の毎日は、きっと幸いで祝福された人生となります。
私たち、これだけは大胆に祈りたい。
「主よ。私を大いに祝福してください。」
ヤベツに習って、祈ってみたい。
シャローム