「いつもの場所に来ると、イエスは彼らに、「誘惑に陥らないように祈っていなさい」と言われた。」 ルカの福音書 22章40節

イエスさまを捕らえて殺すとする者たちが近づいてくるゲッセマネの園での出来事です。
これまでイエスさまと弟子たちは、一緒にこのゲッセマネの園と呼ばれる場所で、いつも集まって祈ってきたのです。
イエス様が弟子たちに祈ることを教え訓練するための場所であり、人々のために祈る特別な場所でもあったのです。
この後、十字架で処刑されることを知っているイエスさまの最後の指導、励ましの時でもあったのです。

緊迫した状況は弟子たちにも伝わっていたはずです。これからイエスさまは夜を通して祈るのかもしれないと、分かったいたはずです。
イエスさまが一人で来られたのではなく、弟子たちを連れて来たのです。
イエスさまの近くにいるのです。
祈っていなさいとは、一緒に祈りなさい、イエスさまのために祈りなさいということでしょう。
しかし、イエスさまは、誘惑に陥らないように祈るように命じたのです。

「私たちを試みあわせないで、悪からお救いください」マタイ6章13節。
ずっと以前に、こう祈りなさいとイエスさまは教えてくださいました。
これは切実で大切な祈りです。
自分のため、愛する人のために祈るためにも、私たちは「試みにあわせないでください」と、祈っていなければいけない。

誘惑は自分勝手な祈りをさせてしまう。
誘惑は祈りの手を上げることを休ませてしまう。
自分一人の力で祈り、祈り続けられると思ってはいけない。イエスさまが、私が祈ることができるように支えてくださり、悪からお救いくださいと祈るときに、聖霊さまが働いてくださり、祈るべきことを教え導いてくださる。
イエスさまに向って祈るのだけれど、イエスさまがともにいてくださり祈りを助けてくださる。
祈るために、いつも祈っていなければいけないのです。
シャローム