「『あなたがたの中で、かつての栄光を見たことがある、生き残りの者はだれか。あなたがたは今、これをどう見ているのか。あなたがたの目には、まるで無いに等しいのではないか。」ハガイ書 2章3節 (2017新改訳)
聖書66巻から1つの書を選び、その書を紹介しながら「みことば」を味わっていきます。
66巻をゆっくり読み進めながら、聖書に記された神様の愛について味わっていきます。
今日開いたのは、ハガイ書です。
ハガイは、ゼカリヤとともに神殿再建に関わった預言者です。
捕囚から帰還した民を励まして、神殿の再建を完成するために活動しました。
ペルシアのキュロス王の命によって、エルサレムへの帰還が許されたユダヤ人たちでしたが、神殿再建の心は、あっという間に萎えていったようです。
そんな状況の民を熱く励まし、また、民の模範となったのがハガイです。
その活動を知るためにはエズラ記を合わせて読むと理解しやすい。
エズラ記の5章1〜2節を読むと、そこにハガイの名前が上がり、ハガイが民の模範となり、民を励ましていることが分かります。
1章の2〜11節を読むと、民が信仰によって神殿再建をすることを忘れ、自分の生活を豊かにすることに熱心になっていたことが分かります。
主は、そんな民に、ハガイを通して厳しいことばを送ります。
信仰の再建が、神殿の再建そのものであり、信仰がしっかりすることが、生活が豊かになることに繋がっていると、ハガイは教えるのです。
熱いメッセンジャーです。
1章4節や、ここ2章の3,12〜13節で、ハガイは疑問形を取って民に語りかけることで、民の心を反転させようとします。
「無いに等しいのではないか」とは、完成した神殿はかつてのソロモンの神殿に比べたら、無価値なみすぼらしい神殿と、見えるのか?との、問いです。
しかし、信仰者の主への真と砕かれた心を持って再建された神殿は、実は主の目は、素晴らしいものと見てくださるのだ、との熱いメッセージなのです。
かつてのソロモンの神殿の荘厳さ豪華さを思わせる記述などがあることから、ハガイは高齢の預言者であったのでははないかとの、推察もあります。
これはハガイの活動期間が短かったことにも関係すると、考えられますが、確証はありません。
いスレにせよ、民の模範となって活動し、疑問形などを用いて熱く語った預言者がハガイなのです。
1章は特に、その表現が豊かだと、感じます。
信仰の心が萎えそうになる時、このハガイ書を読むと、心に信仰の比が灯されるように感じます。
シャローム