「一人の正しい人が持つわずかなものは 多くの悪しき者が持つ富にまさる。」詩篇 37篇16節

37篇の全体が「主に信頼する人」と「悪しき者」の対比で歌われています。
そしてそれぞれが言葉を変えながら繰り返すことで強調しています。
「腹を立てるな」「ねたみを起こすな」
「滅びる」「消え失せる」「消え失せる」
「解き放たれる」「救われる」などです。

その言葉と音が、とても奇麗な詩です。

全体を通して示すのは。悪しき者は滅びるが、主に信頼する人は守られて祝福されるということです。

しかし主に信頼する人は、主を待ち望み、主にゆだねて、誠実に生きることが求められます。

ここ16節は、主に信頼する一人の人が持つものものは、多くの悪しき者が持つ富にまさると言われます。
世では、悪しき人が繁栄して豊かに過ごしているように思えることが多いのです。
しかし、その富は、地上での限られた期間の限られた富です。
主に信頼しする人は、貧しいようでも富んでおりおり、それは失われない永遠の宝です。

悪しき者の持つ富をねたんだり、あこがれてはいけないのです。
私たちは、主を持っています。
「主を自らの喜びとせよ」と、詩人は4節で告白します。
この告白を日々の、自分の告白としたい。
わずかなものしか持たないようで、私たちは真に豊かな宝を持っています。それは失われない、奪われない、変わらないのです。
シャローム