「ダビデは言った。「恐れることはない。私は、あなたの父ヨナタンのゆえに、あなたに恵みを施そう。あなたの祖父サウルの地所をすべてあなたに返そう。あなたはいつも私の食卓で食事をすることになる。」」 サムエル記 第二 ９章７節
ダビデは王としての地位を確立したときに、ダビデはサウルの息子を探し出します。
それは彼を援助するためです。サウル王が死に、サウルの息子は苦しい状況に置かれていると考えたからでした。
この時代、普通ならば王位を追われた者の家族は殺されていくことになります。
後になって第三者が、全王の息子を担ぎ出して、その時の王、この場合ならばダビデを倒して王位を奪おうとするかもしれないからです。
そのような危険を遠ざけ、また禍根を残さないために、息子たちを殺して危険をあらかじめ取り除くのです。
人の考えとしては、当然とも言える考え方、危機管理だと言えます。
しかし、ダビデは違います。
ダビデはヨナタンと主に在って心と心が結びついていたからです。
ダビデがサウルに追われているときに、ヨナタンは父サウルではなく信仰の友であるダビデを守り助けたのです。
サムエル記 第一の２０章4節で、ヨナタンはダビデと約束をしました。「ヨナタンはダビデに言った。「あなたの言われることは、何でもあなたのためにします。」」と。
ダビデもまた、この時には、同じ心でヨナタンの息子を愛して助けるのです。
このとき、ヨナタンは既に亡くなっています。誰もヨナタンとダビデの約束など知りません。気にも掛けないでしょう。
しかし、ダビデは主の前に正しいことをします。
主を愛して、ヨナタンを愛して犠牲を払うのです。
主の前に結んだ約束、主の前に語ったことばを変えたりしないのです。
主は、主の前に正しいことをしたいと求める人を祝福します。
いつでも主の前に愛を持って正しいことをしたいものです。
シャローム
