「主は天から人の子らを見下ろされた。悟る者 神を求める者がいるかどうかと。」詩篇 14篇2節
イスラエルの回復を願う詩篇です。
詩篇の53篇を、比較して読んでみてください。「主」と「神」との名前の違いと、節の数が違うことを除けば、その内容はほぼ同じです。
似た詩篇が二つ収められている理由は分かりません。53篇は「マスキール」の表題がついていますが、これも「教訓詩」の意味があると言われるだけで、正確には分かっていません。
この詩篇で言えるのは大きく一つです。
嘆きで始まった14篇ですが、ヤコブ12部族全体に及ぶ主の回復を確信して歌い終わると言うことです。
ここ2節には「人の子」の表現があります。
イスラエル人、異邦人を含めたすべての人が、神を忘れ、神などいないと言い、好き勝手に歩んでいるのです。
詩人は、その中で嘆き、虐げられているようです。
しかし、人が神はいないと叫んだからと言って、神がいなくなるわけではありません。
真の神は存在をしておられ、そのように神に逆らう者たちのことも見ておられるのです。
まことに神は、すべての人を見下ろしておられる。
そして、主に助けを求める者の避け所となり、必ず罪で汚れた世界を回復して、祝福をしてくださるのです。
詩人はその嘆きが大きく深いほど、回復と祝福が素晴らしいことを確信して、主に祈りと賛美の声を上げるのです。
主は、今朝もこうしてみことばを聞きたいと求める者を見ておられ、避け所となっていてくださる。
ですから主を求め悩む者は、苦しみ嘆くことがあっても、倒れ果ててしまうことはないのです。
主の助けと祝福があります。
シャローム