「千人隊長は近寄ってパウロを捕らえ、二本の鎖で縛るように命じた。そして、パウロが何者なのか、何をしたのかと尋ねた。」使徒の働き 21章33節

11節で、カイサリアの町でアガボという名の預言者が、パウロはエルサレムで両手と両足を縛られて、異邦人の手に渡されると語ったことばの通りのことが33節で起きました。
二本の鎖が、パウロの両手と両足を縛るのです。
しかし、それは暴徒となってしまったユダヤ人の群衆の手から、パウロ打って殺そうとする人たちの間から助けることになったのです。
捕縛とローマ人の手に渡されることが、パウロの命を救います。
そればかりか、これから先のローマへの宣教の旅が、この時から始まるのです。

預言者のことばは、確かに実現しましたが、それは心配する出来事としてではなく、パウロを守り、宣教の活動を広げて、新しい段階に入らせるのです。
苦難と思われた捕縛が、恵みへと変えられたのです。

パウロは、19節で、自分の奉仕を通して、神が異邦人の間でなさったことを証ししています。
ここでも神が助け導いてくださっているのです。
私たちには先に起きる事は分かりません。仮にこうしてエルサレムで縛られることを知っていたとしても、その結果として起きること、進んでいく道をすべて知ることなどできないのです。

しかし、私たちには聖霊の導きがあります。
今、果たすべき奉仕を二本の手と足でおこなう時、縛って止めるのではない、新しく導く二本の鎖が私たちの前に現われることでしょう。
小さな働きでも、忠実に主に仕えて奉仕する時に、道は開かれ、祝福が注がれるのです。

シャローム