「死の綱は私を取り巻き 滅びの激流は私をおびえさせた。」詩篇 18篇4節
18篇は、ダビデの戦いに勝利をしたことを祝う歌です。
ダビデが、主の呼び求めると主は救ってくださると、告白します。
ここ4節と5節は、少しづつ言葉を変えて繰り返し、ダビデの命が危険な状況にあることを訴えます。
取り巻き、取り囲みと、繰り返します。逃れられない危険を示します。
滅びは激流のようにダビデを押し流して殺そうとし、死の罠はダビデに迫って来て逃れられない様子を示すのです。
4,5節で二度繰り返すほどに危険なのに、6節になると。主の救いを確信しています。
いや、この危険な状況から主に叫んだ時に、ダビデは救いを受け取っているのです。
6節は、呼び求め、叫び求めると、主はその声を聞かれ、主の御耳に届いたと歌うのです。
緊迫した厳しい危険の中から叫ぶほど、ダビデは、主の助けを確信していくのです。
困難や敵が、ダビデを恐れさせおびえさせるほど、ダビデの主への信頼と信仰は強くなり、確信を深めるのです。
試練の中にこそ、主を見いだし、主の助けを確信して喜びを見出すのです。
ダビデは命の危険を覚える中で信仰が磨かれたようです。
危険や困難は主への信仰を失わせないどころか、信仰を強くし、確信させてくれるのです。
ダビデのように私たちは今、剣による命の危険に囲まれることはないと思います。しかし、今の私たちも困難を通る時に、信仰は失われるのではなく、強く、確信させてくれるのです。
主が共にいてくださり、助け出してくださるから。
シャローム