「空の空。伝道者は言う。 空の空。すべては空。」伝道者の書 1章2節

伝道者の書を読みます。

本書は、知恵の書というような内容ではありますが、詩篇や箴言のように一貫した内容で記されていいなようです。
ただし、この最初の一章に記される一言「空の空」が本書を貫いている大切な内容であることは確かです。

一章の前半は、詩篇のように、二つの言葉が対比されて語られることで内容を強調しています。
一つの時代と次の時代。
日は上り、日は沈む。
南に吹き、北に吹く。
川と海。
目は見て、耳も聞いて。
昔とこれから。
新しいとはるか前。
前と後。
そして知恵と知識。

空とは「息」という単語から発生した言葉です。
息は出て、直ぐに消えてしまうと言う、空しいものの意味です。
私たち人の行ないは、すべて空であり空しいものであると、教えます。
それは人の存在が空しいのではなく、人が罪人であるが故に空しいのです。

ですから、人は神に立ち返り、罪が赦された生き方に変わらなければ、空しいままなのです。
空の空、それは主イエスに立ち返ることで意味を持つようになるのです。

空の空を知ったならば、悟ったと思うのではなく、私には主が絶対に必要だと知ることが大切です。
4節以降に対比されて語られる二つの言葉は、このことを教えるために多方面から強調して教えるのです。
空の空、それは主を信じた時に空ではなくなるのです。
シャローム