「ヘブロンの人々、すなわち、ダビデとその部下がさまよい歩いたすべての場所の人々であった。」サムエル記 第一 30章31節

ダビデがサウル王に追われている日々が非常に大変であったことが短い表現で表されています。
「さまよい歩いたすべての場所」
約束の地とその周辺の地域の広い範囲を移動しながらダビデは逃げていたのです。
すべての場所とありますから、2〜3箇所、幾つかの町ということではないのです。
広い範囲のあちらこちらを移動し、サウルに見つからないようにしていたのです。
そしてそれは先の見えない不安な日々だったことが「さまよい歩いた」という言葉に表れています。

この時も、ダビデの住む町と家族を襲った略奪隊を追撃したのです。
アキシュの元へ駆けつけ、そこから帰されて、今度は略奪隊を追撃するという大変な状況でした。
4節には「ついにはなく力もなくなった」とあり、10節には「疲れきって〜渡れなかった」とあるほどです。
ダビデが過酷な状況にあったことが分かります。

それでも略奪隊から家族や財産を取り戻すと、さまよい歩いた日々に助けてくれた人たちに贈り物をするのです。
なによりも取り戻したことを誇らず、主が私たちにくださった物」と、すべては主の守りと恵みであっったと告白するのです。

ダビデは苦しい時ほど、その信仰を強くして証しの行動を取れる人です。
そして、主に感謝する人です。
私たちも、困難や悲しみを経験してさまよい歩くような日を送ったとしても、主への信仰をさまよわせて、弱くすることがないように気をつけたい。
苦しい時ほど、主に期待して歩む者でいたい。

シャローム