「一人なら打ち負かされても、 二人なら立ち向かえる。 三つ撚りの糸は簡単には切れない。」伝道者の書 4章12節
神とともに生きることのない世界の空しさを教える4章です。
虐げられて慰める者もいない世界ならば、死んだ者の方がましであると、祝いの言葉を掛けます。
人の支持、応援は移ろいやすくて、すぐに新しい王、後継者を支援する人へと変わって行く。
しかしそんな中で人は労苦することを避けることはできません。
9節からは、一人で労苦するよりは二人の方がまさっていると、教えます。
二人で労苦すれば、良い報いがあると教えます。
そして12節で、突然「三つ撚りの糸」が良いと教えるのです。
一人と二人を比べていたのに、三人ではなく「三つ撚りの糸」と、たとえるのです。
これは三人ではなく、神とともに二人が生きて労苦することを示すのです。
糸は、三本をただ束ねても価値はありません。しっかりと三本の糸を撚り合わせて行く時に、強くしなやかな糸に変わるのです。
それはもう、以前の糸とは別の物に変わっています。
私たちの世界は移ろいやすく、価値も変化します。労苦も次々とあるでしょう。
しかし二人の真ん中に神さまがあって、しっかりと結びつき撚り合わされているならば、どんなことにも立ち向かえるのです。
労苦も悲しみや、時にねたみさえも無くならないのが私たちの世界です。
でも、それを完全に避けたり、常に勝利し続けるのは難しくても、三つ撚りの糸として生きる時は、立ち向かえるのです。
そして簡単には切れないのです。それは慰めがあり、祝福の声が掛けられる生き方だと思います。
今日も一日、三つ撚りの糸となって歩みたいものです。
シャローム