「主は、サウルが来る前の日に、サムエルの耳を開いて告げておられた。」 サムエル記 第一 9章15節

イスラエルの初代の王様となっていくサウルが登場する9章です。
いなくなった雌ろばを探してあちらこちらを巡っていたサウルは、供の者の助言を受けて「予見者」と呼ばれるサムエルを訪ねて来ました。
サウルがサムエルに会う前の日に、主は、サムエルに、主が初代の王様と定めたサウルと会うことになると教えるのです。
予見者(預言者)は、主のことばを民に伝える大切な働きをする人です。
しかし、その人は、自分の特別な能力を用いて、主のことばを聞き、先に起きることを人々に教えるのではありません。
主が、予見者、ここではサムエルの耳を開いて語ってくださるのです。
「耳を開く」とは、元々は髪の毛をかき上げたり、頭のターバンをずらして耳を出して、良く聞こえるようにする動作から来ている表現です。
主が、聞こえるようにして、語ってくださると言うのです。
サムエルは、それを間違いなく聞き取って、人々に語るのが使命です。

大切なことは、主が語ってくださいます。
私たちは、主の声を聞き漏らさないようにすることが大切なのです。
普段、私たちは聞いているようで、聞いていない、耳をふさいでしまっているのです。
気をつけたい。
そして真っ直ぐに聞いて、漏らすことがないように、すべてを聞き取りたい。

シャローム