「結局のところ、もうすべてが聞かされていることだ。 神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。」伝道者の書 12章13節 (2017新改訳)
 

聖書66巻から1つの書を選び、その書を紹介しながら「みことば」を味わっていきます。
66巻をゆっくり読み進めながら、聖書に記された神様の愛について味わっていきます。
今日開いたのは、伝道者の書です。
 
 書名にもなっている伝道者と言うヘブル語の言葉は「集会を招集する者」「説教者」「伝道者」と言う意味があります。
 本書は、この言葉にも表れるように、様々な人生経験、ことばから一つの結論へと導くための書です。
 それはこの12章13節に示される内容です。
 
 前の書の「箴言」にも主を恐れることは知識の初め、との言葉がありました。
 主を知り、主を恐れることが、私たち人にとって大切なことなのです。
 この伝道者の書は初めに「空の空。すべては空」と、語ります。
 しかし聖書以外の知恵の書や格言が語るような、この世界は結局のところ空しいものであり、すべては消えてなくなるものであると言うこととはまたく別です。
 神、主を知らないまま、信じて従わない人生は、結局、金銭が豊かになっても空しく、他の何かが増し加わっても、空しいものであると言うことです。
 神を知り、神を恐れよ。それが空ではない人生を生きる道であると教えるのです。
 
 5章の最後にまとめられているように、神は、私たちが神から受ける分を受けて、自分の労苦を喜ぶようにされたのです。
 神がすべてを与えてくださいます。
 ですから神を恐れ、神を愛する時に、私たちは空しくない日々を生きるようになります。
 神の命令、神のことばは、私を縛り不自由にさせるものではなく、私を喜ばせ、自由にしてくださることばです。
 
 日々の生活の中で、私の人生の中で、何を愛するのかが問われます。
 何を恐れるから、自分の生き方が決まり、何を喜ぶようになるのか。
 伝道者の書は、それを問いかけてきます。
 
 箴言、伝道者の書は、旧約聖書の中で、読みやすく生活に直結した教えが多くて、好きな書だと感じる方が多いようです。
 繰り返し読み返す時に、この書には旧約聖書、新約聖書に貫かれている神の愛と私たちの罪が示されていると感じます。
 神を恐れる時に罪を憎み、神を愛して赦すことを求めるようになります。
シャローム