「また、青、紫、緋色の撚り糸、それに撚り糸負った亜麻布を用いて、垂れ幕を作った。これに意匠を凝らしてケルビムを織り出した。」 出エジプト記 36章35節
聖所を造る様子が記される36章です。
制作を担当する奉仕者が、皆に対して、もう奉献物を持って来ないようにと告げるほど、多くの人が多くの物を聖所のために献げました。
それは心からの献げものです。
19節には「じゅごんの皮」とあります。エジプト人からの贈り物を献げたのでしょう。
主に惜しみなく愛されているのですから、人々も惜しみなく献げるのです。
荒野の旅の途上です。貴重な海の生き物のからの皮を惜しみなく献げていることが、このような細かな記述からも分かります。
ここは「垂れ幕」の制作です。
聖所の中心を隔てる垂れ幕です。イエス様が十字架で死んだときにまぷっ二つに避けた神殿の幕です。
大切な幕です。
そこを守るのは、アダムが追い出されたときにエデンの園を守る役目を担ったケルビムを織り出しています。
聖所の中心がどれほど大切で、聖い場所であるかを示します。
貴重な撚り糸(これも高価で手間のかかる糸です)で、時間を掛けて織り出していくときに、主が聖であること、人が罪人であることを強く覚えたことでしょう。
手間を掛けた垂れ幕の制作は、主が手間を掛け、惜しみなく愛を注いでくださっていることを知る時になります。
聖所の制作は、主への聖い心を育て、主のあわれみと自身の罪を強く意識させたことでしょう。
これは単なる建物の制作ではなく、主への信仰を確認して育てる信仰を建て上げるときです。
シャローム