「私の言い分をよく聞いてくれ。 それを、あなたがたから私への慰めにしてくれ。」ヨブ記 21章2節 (2017新改訳)

ヨブは答えます。
ヨブの現状、即ち、酷い苦しみの中にあることがヨブが罪人であること、悪をおこなったという証拠だと、友人たちが言い始めています。
しかし、ここでヨブは答えます。
7節から15節にわたって、悪者が栄えている様子を語ります。
もちろん、この繁栄とは人の世での繁栄であり、他の人が宋そう見るというだけです。
神はその悪を見逃されません。しかし、その悪をおこなう人は、繁栄を享受して、神を忘れます。
これが人の世に多く見られる悪をおこなう人の姿です。

人の目に映る結果だけでは、その人が罪人か善人かはわからないのです。

ヨブの訴えは、聞いてくれということです。
友人に、ただ黙って聞いていて欲しいのです。
それがヨブの慰めになるのです。

何が正しくて、何が罪なのかを論じても慰めにはなりません。
ヨブは言います。
「よく聞いてくれ」と。
それは黙って聞いていて欲しいと言うことです。
黙っている。
そして聞く、聴き続ける。
そして黙っている。

それが慰めになるのです。
ヨブの酷い苦しみには、慰めの言葉や義を示すことばではなく、黙って聞いてくれることが望みなのです。
シャローム