「するとイエスは言われた。「カエサルのものはカエサルに、神のものは神に返しなさい。」彼らはイエスのことばに驚嘆した。」 マルコの福音書 12章17節

12章です。

パリサイ人とヘロデ党の者が手を組んで、イエスを試して捕らえようとしています。
本来は考え方が違い、手を組むはずのない者たちが一緒になっています。
神を信じて従うのではなく、自分たちの利益のために神の律法さえも利用するのです。

イスラエルを支配していたローマ帝国に税金を納めることが、選民イスラエルにとって、律法を守ることになるか、罠をかけているのです。
ローマに納めていよいと答えれば、神に背くと、訴え。
ローマに納めるのは正しくないと答えれば、ローマに謀反を起こす者だと、訴える。
そんな罠です。

しかしイエスさまは、このように答えられて、罠そのものを打ち破られました。

国と国の力関係、支配する国、王と、支配される国と民ではなく、創造主と被造物の関係が先にあります。
神が天と地とそこにあるすべてのものを造られました。
私たちは、その創造主の被造物です。
そして愛されて、この世界で生きることができるように支えられています。

銀貨にカエサル皇帝の顔と姪が刻まれていて、所有者を示すなら。
この世界の全てのものには、創造主の銘が刻まれているのです。
神のものではない、被造物など存在しません。
私が神のものであることは喜びなのです。

私たちは神に感謝して、お返しすると同時に、自分自身を献げて、神のことばに従う者でいたい。
シャローム