「彼女は言った。「栄光はイスラエルから去った。神の箱が奪われたから。」」 サムエル記  第1 4章22節

祭司エリの息子ピネハスの妻の言葉です。
ペリシテ人との戦いの中で、戦場にいた夫は死に、彼らが戦場へと持ち出した神の箱が奪い去られたことを言っています。
戦いに勝利をもたらしてくれると考えて、戦場の最前線へと持ち出した神の箱は奪い去られ、戦いには敗れエリの2人の息子は討たれて死にます。
また、その報告を聞いたエリも死んでしまうのです。

これらを聞き、目撃した彼女は子どもを産みましたが、その喜びも何もなく、このように告白したのです。
彼女もまた、夫ピネハスと同じ考えなのです。
神の箱を持ち出せば、戦いに勝てるなどと考えていることが根本から間違っています。
全能の主の力を人が自由に利用することなどできるはずもなく、そんなことを考えることが不信仰の極まりです。

神の箱が奪われたから、栄光を失ったのではありません。
神を一番として、神を愛さなかったから、神の恵みと祝福が去り、栄光を見ることもできなくなったのです。
戦いの前に既に結果は決まっていたのです。

愛してくださっている神に背を向けて、信仰を失ったから、神の栄光がイスラエルから失われたのです。
神の箱を奪い取ったペリシテ人のせいではなく、イスラエル人の不信仰と罪の心が原因でした。

私たちは恵み深い神様を一番にして歩む時に、神の栄光を目撃し、恵みを感謝するのです。

シャローム