「こうしてハマンは、モルデカイのために準備しておいた柱にかけられた。それで王の憤りは収まった。」エステル記 7章10節 (2017新改訳)

二日目の宴会の席で、王は、エステルに真の望みは何であるかを、再び問いかけます。
エステルは、自分と自分の民俗が、売られ、虐殺されないように、いのちを与えてくれるように願います。
そしてその虐殺計画は、王様にも損失を与えると訴えたのです。
3章8,9節でハマンが、王様の損失がないように、虐殺計画を進めようと量っていましたが、エステルの一言はすべてを打ち破りました。

王は憤り、宴席から立ち上がって、出て行くほどです。
ハマンは、エステルにいのち乞いをしようとしますが、それが王にはエステルに危害を加えようとしていると映るほどの憤りです。
その場、その場で自分の利益だけを求める生き方をしたハマンには、このような危機の時の助けを求める道がありません。
こうしてハマンは、自分が用意した柱にかけられていくのです。

自分の仕事を誠実に果たして、王の命を守る働きをしたモルデカイ。
命がけで、しかしどこまでも謙遜に、王に懇願したエステル。
自分の利益と感情のままに悪を企んだハマン。

上手く行っているようで、最後には自分で自分の処刑方法を用意してしまったのがハマンです。
全能であわれみ深い主なる神さまの前には、誠実に生きる人が滅びるようなことはなく、必ず祝福を受け取るのです。
反対に、悪を量る人は、多くの利益を得て栄華を極めたように見えても、その最後は愚かで滅びへと進むのです。

私たちは目の目に見える利益ではなく、主の恵みを求め、主の喜ばれる道を求めて、誠実に歩みたいものです。
シャローム