「彼らは翌朝早く起きて、主の前で礼拝をし、ラマにある自分たちの家に帰って来た。エルカナは妻ハンナを知った。主は彼女を心に留められた。」 サムエル記  第1 1章19節

今日からサムエル記の第一を読みます。
イスラエル国家が、12部族を中心とした族長たちが治める国から、士師がさばき、治める国のかたちを経て、王国へと変わりサウル王、そしてダビデ王の誕生となる時代の姿を記します。
歴史書であるけれど、民と王の信仰の姿を記す書です。

最初に登場するのは、イスラエルの最初の預言者とも呼ばれるサムエルの誕生です。
母ハンナが愛する夫との間に子どもが産まれないことで悲しみ、その上、もう一人の妻であるペニンナに苛立たせられて苦しめられます。
そのような中でハンナは主に祈ります。
その祈りは、男の子をくださいという、切実な祈りですが、同時に大切な祈りのことばがあります。11節。
私の苦しみをご覧になり、心に留めてくださいという祈りです。
誓願もしていますけれど、主の心に留めて欲しいと言う祈りがあることが大切です。
ここ19節で、主は彼女を心に留められたとあるのです。

主は、私たちの誓願を聞いてくださり、時に必要を満たしてくださいます。
しかし一番大切なことは、主と私の関係がしっかりと結ばれることです。
主を礼拝していても、心が離れていたら意味がありません。
心に留めてくださいと切実に願う人は、その人の心が真っ直ぐに主に向いているのです。
その祈りを通して、私たちを決して見捨てない主の御心を知ることができます。
誓願がかなうのはその後です。その後で良いのです。
主が心を留めてくださったと知るならば、その人は既に平安を得ています。

主は、あなたを心に留めていてくださる。このことを覚え、喜びましょう。

シャローム