「こうして、ナオミは帰って来た。モアブの野から戻った嫁、モアブの女ルツと一緒であった。ベツレヘムに着いたのは、大麦の刈り入れが始まったころであった。」 ルツ記 1章22節

今日からルツ記を読みます。旧約聖書で「エステル記」とこのルツ記には女性の名前が、その書名として付けられています。
ルツの生活、ことば、信仰の姿を通して私たちに主を信じる歩み方と、主の恵みと導きがどれほど豊かなものなのかを教えてくれます。

「さばきつかさが治めていたころ」と、始まります。
即ち、士師記の時代にベツレヘムからモアブの地で起きた出来事だと教えます。
それは人々が、神に背を向けて好き勝手歩んでいた時代のことです。
そしてそこに選民ユダヤ人ではなく、モアブ人の女性のルツの信仰の姿を語ります。

飢饉を避けてモアブの地に逃れたナオミさん一家は、モアブの地で夫も、二人の息子も亡くします。
飢饉が終わった、即ち主があわれんでくださったことを知ったナオミさんは、主を信じたていると告白してナオミから離れようとしないルツと一緒に故郷のベツレヘムに帰って来ます。

この1章の最後のことばは、苦しみが終わり、恵みを受け取っていく時が来ていることを「大麦の刈り入れが始まったころ」と、示します。
同時に「モアブの野から戻った嫁」と、約束の地であるベツレヘムではないモアブの地にも、全知全能の主の恵みと守りがあったことを示します。
主を信じたルツとは、約束の地から遠いモアブの地で、主の愛を受け取った女性です。
主の愛と恵みはすべての地とすべての人に注がれているのです。
ただ、そのことを信じて受け取る人が少ないのです。

ルツは夫を亡くしながらも、主の恵みと守りを信じることができて、主の近くにいつもいたいと願って、行動をした人なのです。
主は、そのような人を決して見捨てることはなく、想像を超えた恵みを注ぎ続けてくださるのです。

困難や悲しみの中でも、主がともにいてくださることを見て喜び、次の朝に期待できる人になりたいものです。

シャローム