「ユダヤ人の長老たちは、預言者ハガイとイドの子ゼカリヤの預言を通し、建築を行って成功した。彼らはイスラエルの神の命令により、またキュロスとダレオスと、ペルシャの王アルタクセルクセスの命令によって、建築を終えた。」エズラ記 6章14節 (2017新改訳)

聖書66巻から1つの書を選び、その書を紹介しながら「みことば」を味わっていきます。
66巻をゆっくり読み進めながら、聖書に記された神様の愛について味わっていきます。
今日開いたのは、エズラ記です。

先週開きました歴代誌の最後に、イスラエルの民の捕囚からの解放について少しだけ触れられていますが、基本的に列王記、歴代誌は、北イスラエルと南ユダ王国の滅亡で終わっています。
そしてエズラ記やネヘミヤ記は、捕囚後のイスラエルの様子を伝えてくれます。
本書の中心的な人物であるエズラは、祭司であり学者です。
捕囚から解放された民を導き、律法を教えて、神殿の再建のために働きました。
そして神殿の再建は、民の信仰の再建そのものです。
そしてそこには、主の大きな恵みを見ることができるのです。

主のさばきを招くのは私たちの罪深い心です。
そして主の赦しと回復、恵みを引き出すのは、私たちの悔い改めと切なる祈りです。

2章には、4万2千360人という人々が、捕囚から解放されてエルサレムに帰ってことが記されます。
各部族の名前と人数が一つ一つ丁寧に記されるのです。
部族の名前が続いて、現代に生きる私たちには、関心がない記述のようですが、そうではありません。
この記述には、主の恵みと回復を、一つも忘れることがないようにとの意味があります。
ですから、丁寧に読むことが大切です。

そして捕囚からの解放をしてくださった主は、主を信じる人ではない王たちをも用いて、民を祝福してくださるのです。
主は、イスラエルだけでなく全世界の主なる神であることが、ここからも分かります。

主は異国の王も用いて、ご自身の御旨を実現されます。
反対に、神殿の再建を妨害する人々は、捕囚後にエルサレムに移住したり、その人たちと結婚していったユダヤ人、サマリヤ人でした。
主は、み心のままに異国の王を用いますが、主を知っているはずの人々の中にも、自分の思うままに行動し、主に敵対する人も現れるのです。
しかし、そのような妨害、障害、困難の中からも、主に信頼する人たちは、神殿を再建するのです。
主の命令に従い、その恵みに期待する人は、必ず成し遂げることができるのです。
シャローム