「それゆえ、わたしはモアブのために泣き叫び、モアブ全体のために叫ぶ。人々はキル・ヘレスの人々のために嘆く。」エレミヤ書 48章31節

48章は、モアブの滅亡について細かく語られます。
ユダヤ人の親戚とも言うべき立場にあったモアブですが、両者の関係は長くに渡り良いものではありませんでした。
しかし、ユダヤ、モアブの滅亡は、主が全世界の主であることを示します。

1節から、モアブの滅亡について、町の名前が一つ一つ上げられて語られます。
そして続いて語られているのは、その理由です。
神、主をあがめるのではなく。偶像礼拝を続け、真の神以外のものにより頼んだからです。

そのため、これまで平和と豊かさの象徴であったものまで荒らされ、国土は徹底的に打たれていくのです。
人々は住むところもなくなります。
そのとき、エレミヤは、民に代わって嘆きます。31〜34節。

モアブの人々が罪をおこない、それを続け、悔い改めなかったために招いた主によるさばきの結果が国と人々の滅亡です。
しかし、主は、滅んで行くモアブをご覧になり悲しみ、嘆かれるのです。
エレミヤは民に代わり、民を代表して嘆きます。
けれども、それは主の嘆きなのです。

主は、恵みを注ぎ、祝福をしようと忍耐して待っておられるのに、モアブはいつまでも悔い改めません。
主は、そんなモアブをご覧になり、嘆いておられるのです。

主の厳しいことば、主のさばきがあるところには、主の嘆きが先にあるのだということを覚えておきたい。
私の罪が、主を嘆かせてしまうのです。

シャローム