「そして、彼らのいる舟に乗り込まれると、風はやんだ。弟子たちは心の中で非常に驚いた。」 マルコの福音書 6章51節

 6章の続きです。
 イエスさまが、湖の上を歩いて弟子たちが乗る舟に近づかれた時、弟子たちは初めおびえました。
 湖に出ると信じていた幽霊だと思ったのです。
 五千人の人をわずか五つのパンで満足させることができるイエス様の力とその愛を信じきっていなかったのです。
 恐れる弟子たちにイエスさまは、しっかりしなさい。わたしだ、恐れることはないと語りかけます
 そして舟に乗り込まれるのです。

 この後の55節でも、人々が必死にイエスさまを探し回る様子が記されます。
 しかし、彼らは求めているようで、いつまでたっても何も分からないのです。
 それは弟子たちも同じであることが、この舟のことで明らかになりました。
 しかし、イエスさまはそんな弟子たちを見捨てたり、叱責するのではなく、励まして近づいてくださるのです。
 弟子たちはそれでもまだ、湖の上を歩くことができる方、風を静めることができるという、事象だけを見て驚くばかりです。
 創造主である方の力、その方が自分たちを見つけ出してくださり、愛して声を掛けてくださるという、大きな恵みには気がついていないのです。

 私たちは今、イエスさまのおこなわれる奇蹟を直接に目撃することはありません。
 でもそれは幸いかもしれません。
 奇蹟を目撃するのではなく、私がイエスさまに愛されていることを、日々の生活の中で経験することが幸いなのです。
シャローム