「今あなたがたは命令を下して、その者たちの工事をやめさせ、私から再び命令が下るまで、この町が再建されないようにせよ。」エズラ記 4章21節 (2017新改訳)
始まった再建工事ですが、再建工事に反対し、自分たちの権力をエルサレムで持っていたい人たちが、再建工事の邪魔をします。
敵対するものたちは、当時のペルシアの王アルタクセルクに訴状を書き送り、エルサレムがペルシアに敵対する存在となる危険を訴えて、工事を中止させるのです。
王は、エルサレムが以前のようにバビロン、ペルシアに敵対する危険を避けるために、工事の中止を認めるのです。
この時、王は良く調べることをしないで、エルサレムが危険だという言葉に惑わされたのです。
中止の命令が出されますが、ここに一言だけ付け加えられています。
「私から再び命令が下るまで」という命令です。
もう一度、王が王の命令で、再建工事の許可を与えるまでと言う意味です。
それは言ってしまえば、再建工事の中止ではなく、休止、一時的な中止だと言うことです。
それが再建工事に関わっている人には、本当に長く、苦しい期間であっても、これで終わりではないのです。
訴状、惑わすことば、敵対者の攻撃の最中でも、王の側近に中にもエルサレムの再建工事を支援する人たちがいたのでしょう。
再建工事の再開を予見させてくれる言葉が記されているのです。
細い糸のように、一筋の希望が残されているのです。
いつでも、どこにでも主の助けがあるのです。
その助けは、敵対する存在の中にもあります。主が備え、隠していてくださる。
ただし、その助けが実際に動きだすまでには、とても長い時間がかかるかも知れない。苦しい試練が続くかも知れない。
いや、続くのでしょう。
しかし、主に在る希望は失われることはないのです。
私たちが、主を見上げて、主の頼る限り、主の恵みと助けは必ずあるのです。
シャローム