「あなたに向って 私は手を伸べ広げ 私のたましいは 乾ききった地のように あなたを慕います。」詩篇 143篇6節

詩人は抑圧され苦しめられています。
そのため、詩人は衰え果てて、死さえも覚悟するほどなのです。
そのような日々の中で、詩人は主がしてくださった過去の救いの業を思い起こしています。
そして祈ります。

手を伸べ広げるのは祈りの姿勢を表します。
乾ききった身体が水を求めるように、詩人のたましいは主の助けを求めています。
詩人は主を慕っています。それは主が詩人を助けてくださるのは、詩人にそうしていただける視覚があるからではなく、主のあわれみの故だからです。
詩人を愛して、あわれみの心を向けてくださる時、詩人は救っていただけることを知っています。
同時に、主の他に詩人を救ってくれる存在はないのです。
ですからたましいが乾ききり、身体が衰えて、死を意識するほどの苦しみの中で、手を高く天に伸べ広げるのです。
本来なら、力がないはずですが、手を伸べ広げることができるのは、主への信頼が深いからです。
乾ききった地が、天から降る雨でのみ潤されることができるように、詩人はひたすらに、主からの助けを祈り求めます。

手を伸べ広げて祈ることができる幸いを覚えたい朝です。
シャローム