「その雄羊を屠り、その血を取って、アロンの右の耳たぶと、その子らの右の耳たぶ、また彼らの右手の親指と右足の親指に塗り、その血を祭壇の側面に振りかける。」出エジプト記 29章20節 (2017新改訳)

 アロンたちが祭司として仕えるために、その準備と言うべきことを丁寧におこないます。
 まず、沐浴。水によるきよめです。
 次にいけにえの雄牛の頭に手を置いて、自分の罪をいけにえに移して、屠ることできよめられるのです。
 同じように頭に手を置いた雄羊はすべて焼いて煙にします。
 これは主への香りの供え物であり、主がその香りを通していけにえを受け取ってくださったことを表します。
 最後に、いけにえの血を身体に塗ることで、全身がきよめられたことを示すのです。

 ここで注目したいのは、祭司の頭に血を振りかけるのではなく、耳につけることです。
 油を注いで任職するときは頭に注ぎかけます。
 上からの任命、天の主からの任命を表すのです。

 ここではきよくなったことを示します。
 それは聞くことから始まり、聞くことで完了します。
 ですから耳がきよくされたことを象徴的に表す部位として使われるのです。

 主によってきよくされることで、私たちは初めて主のことばを聞くことができるようになるのです。
 罪人のままの耳では、頑なで聞くこともできず、主のことばに仕えることもできないのです。
 ですから最初に、きよめられ、聖なるものとしていただいて、主のことばを聞き、主に仕えるのです。
 そのとき、私たちの働きはきよい、よいものとして用いられるのです。

 血、いのちの犠牲を払って、私の耳をきよくさていただいたのです。
 そうなのですから、主のことばをちゃんと聞きたいものです。
シャローム