「彼女は泣きながら夜を過ごす。 涙が頬を伝わっている。 彼女が愛する者たちの中には、 慰める者はだれもいない。 その友もみな裏切り、 彼女の敵となってしまった。」哀歌 1章2節

「哀歌」を読みます。
エルサレムの滅亡を嘆き歌った歌が集められているのが「哀歌」です。
城壁が崩壊し、都が滅亡して行く様子を眺めています。
彼女とは、象徴的な表現であり、エルサレムの滅亡がとても酷いものであることが涙で表現されます。
そのとき、誰も彼女を慰めないばかりか、敵となってしまったのです。
エルサレムの滅亡を、人々は遠くから眺め、むしろ嘲っているのです。

都の崩壊の悲しみに加えて、周りの人々からの裏切りや無関心が、さらに悲しみを増し加えます。

慰める者は誰もいないと、声を上げます。
しかし、誰も慰めてくれなくても、主だけは違うのです。
主は、見捨てないで、必ず涙をぬぐい取ってくださるのです。

悲しみ、絶望の中で、私たちは主の愛とあわれみが深いことを知ることになります。
それが私の慰めなのです。
哀歌の悲しみを知る人は、主の愛を知る人でもあるのです。

シャローム