「そのとき、主はギデオンに仰せられた。「あなたといっしょにいる民は多すぎるから、わたしはミデヤン人を彼らの手に渡さない。イスラエルが『自分の手で自分を救った』と言って、わたしに向かって誇るといけないから。」 士師記 7章2節

このとき、主はイスラエルの子らをミデヤン人から救いだすためにギデオンを用いられます。
ギデオンに促されて彼に従ってミデヤン人と戦おうとしたイスラエル人は意外に多いのです。
普通ならば頼もしいと感じるでしょう。
しかし、主は戦おうとする民の数が多すぎると言われます。
主は、既にミデヤン人をギデオンの手に渡し、ミデヤン人をさばき、倒すことを定めておられるのです。
しかし、このまま人数で戦って勝利すると、彼らが自分の力で勝利し、苦しみから救い出したと、また、主に対して高ぶることを、主は知っておられます。
そのために主は、彼らをふるいにかけて、3万5千人という戦士の人数を減らします。
その人数はなんと3百人です。

人の常識、考えならばミデヤン人の強い軍隊に勝てるはずがありません。
しかし、これは主がイスラエルの子らを救い出す戦いなのです。
そしてイスラエルが、主に信頼できるか、従えるかという戦いなのです。

そして何よりも、ギデオンが自分を誇らず、主に信頼して立ち上がることができるかという、戦いなのです。
主は、私たちが苦しむとき助けてくださいます。そのとき、助けられたことだけを喜ぶのではなく、主が私を愛してくださっていること、主が助けてくださることを喜び、主をほめたたえることが大事です。
主の助けそのもの、主がいてくださることを喜ぶのです。

人数を減らしたのは民のためですが、ギデオンの高ぶりが起きないようにとの、主の与える試練でもあるのです。
主の試練には、必ず喜びと恵みがあります。

シャローム