「あなたが見た十本の角と獣は、やがて淫婦を憎み、はぎ取って裸にし、その肉を食らって火で焼き尽くすことになります。」 ヨハネの黙示録 17章16節

5節には「大バビロン」の名前があります。ユダヤの国を幾度となく苦しめた国の名前ですが、ここではローマ帝国を示す象徴的な名前だと考えられます。
キリストに反逆するこの世界の代表として名前が上げられているのです。
他にもここには十本の角、王と言う表現があります。
淫婦が神に反逆する偽の信仰のことを示すならば、十本の角、王は神の統治に反逆するこの地上の国、治政者のことです。
13節では、この二つが結託して、キリストに敵対することが示されています。
どちらもその力と勢力は世界中に及ぶのです。
これらは大きな力をふるって見せて、多くの人を惑わします。
この時代は、キリストを信じ、キリストに従う信仰者にとっては大きな試練、忍耐の時となります。
しかしどこまでいっても偽物です。

16節になると、この二つの力が互いに反発しぶつかり、滅んで行くことが記されています。
どんなに強い力をふるっても、神、主に似せて不思議なことをして見せても、結局は偽物です。
神に取って代わろうとしても不可能です。
力を求めても虚しいのです。
そこには平安はありません。
やがては自ら滅びに向かい、最後にはキリストに滅ぼされるのです。

真の神の下には、平和と平安があります。
争いではなく調和と赦しがあります。
恵みは不思議な奇蹟を通して受け取らなくても、日々、主から注がれています。
終末の日が近い今こそ、みことばに信頼して忍耐する時です。
滅びではなく、御国へ向って歩んでいることを自覚してキリスト者として歩みを進めたい。
シャローム