「耕す者たちは私の背に鋤をあて 長いあぜを作ったが。」」詩篇 129篇3節
ここに出てくる「耕す者たち」とは、1節で登場する「彼ら」のことです。
彼らとは、詩人だけでなく、神の民に敵対する人たちのことです。
彼らは詩人と神の民を深く苦しめ続けていました。
彼らの詩人に対する仕打ちは、とても酷いものでした。
そして長い期間続いていたのです。
彼らが行なった仕打ちは、詩人の背中に深く残る傷をつけました。
背中に残る傷ですから、背後から襲ったのかも知れません。
それは裏切りや欺きによって、詩人を苦しめていたと言うことでしょう。
しかしここで詩人は既に「が」と、ことばを繋ぎます。
苦しめられれても、しかし、主は詩人を守り、祝福してくださいます。
主は、主を愛して信じる者を守ってくださいます。
主は、彼らの悪しき行ないを断ち切り、詩人の傷を癒してくださるのです。
彼らが、どんなに自分たちを誇り、力と富を持ったとしても、それは僅かな時のことです。それは過ぎ去ります。
7節、8節では、彼らは収穫の束を得ることは出来ないし、誰も、彼らのために祝福を祈る者はいないこと示します。
耕す者と、たとえたのは、将来の収穫、恵みを得ることができないむなしい働きをしている者たちであることを、示すための表現だったのです。
ですから彼らがつけた傷もあぜにたとえたのでしょう。
しかし、あぜは消え、主の祝福が詩人に与えられます。
私たちは、人生の収穫の主に期待して歩もう。
シャローム