「神の子、イエス・キリストの福音のはじめ。」 マルコの福音書 1章1節
新約聖書を「ヨハネの黙示録」まで1章づつ読み進めました。今日からしばらくの日は、マルコの福音書を少し時間をかけて読み進めたいと願っています。
4つある福音書のうち、共観福音書と呼ばれるのがマタイ、マルコ、ヨハネの3書です。
マルコはその中でも最も短く、他の2つの福音書と共通する内容も多いのが特徴のひとつです。
イエス様の生涯を知るのにも適している書だと言えます。
本書の一番最初のことばは、短い言葉の中に多くの大切なことが語られています。
福音書を書き始める最初に、マルコはイエスがキリストであることを示します。
それに加えて、神の子であるとも明確に示すのです。
マタイがイエス様の系図から書き始め。
ルカがイエス様の誕生の様子から書き始めている中で、マルコは福音のはじめであると示すのです。
キリストとは「油注がれた者」という意味です。
ダビデが神によって油を注がれてイスラエルの王になったように、イエスは油注がれた者であるメシアだと、断言して、福音書の幕を開けるのです。
人間イエスの生涯を記すのではなく、神の子が人となって、罪人を救うためにメシアとしての働きを始めるのだと、最初に私たちに教えるのです。
続く2節からは、旧約聖書の預言のことば通りに、メシアの物語が始まり、動き出したのだと示すのです。
神様が罪人である私を救うのは、偶然とか、たまたま起きたことではなく、父なる神様の計画と深い愛によって、イエス様によって始まったと、マルコは教えるのです。
マルコは弟子となった当初に大きな失敗をして落ち込んだことのある人です。
そのマルコが立ち直り、神に、用いられて弟子として仕え、こうして福音書を私たちに届けてくれたのです。
マルコの大切な働きも、この1節から始まっているのです。
そしてそのメシアであるイエス様の働きは私にもここから届いているのだと教えてくれる1節です。
「福音のはじめ」心に刻んでおきたいことばです。
シャローム