「この方によって、私たちは恵みと使徒の務めを受けました。御名のために、すべての異邦人の中に信仰の従順をもたらすためです。」ローマ人への手紙 1章5節

今日から「ローマ人への手紙」を読みます。
手紙でありながら、信仰に関して神学的にまとめられた教科書のような書だと思います。
その手紙の最初、第一声は「キリスト・イエスのしもべ」です。
救い主である神に油を注がれた方のしもべとして生きるパウロからの手紙だと、声を上げたのです。

5節は2つのことを示します。
1つは、パウロは信仰を持ちましたが、それはイエスさまから恵みを受け取ったということ。
自分が何かを見つけ出し、信仰を作り上げたのではなく。
神を信じる心とそれによって得る約束を、贈り物として得たというのです。
恵みとは、私が対価を払って手にしたものではなく、神さまから一方的に贈られて受け取った良いものだということです。
自分では得ることができなかったものが、与えられたのです。

同時に、その素晴らしいものを受け取ったときに、務めも与えられたのです。
その務めとは、異邦人(ユダヤ人から見たあらゆる外国の人々)に、この恵みを届けること。
その恵み受け取ることで、異邦人が神に背く人から、神に従順になって生きる人へと変えられるための働きです。

恵みを受け取るという喜びと、全く同じ価値と大切さと重要さを持って、イエスを信じる人には務めが与えられているのだと、パウロは教えてくれるのです。
ですから、パウロは声を大にして叫びます。
「私はキリスト・イエスのしもべである」
私たちにも、この恵みと務めが与えられています。

シャローム