「渡り終えると、エリヤはエリシャに言った。「あなたのために何をしようか。私があなたのところから取り去られる前に求めなさい。」するとエリシャは、「では、あなたの霊のうちから、二倍の分を私のものにしてください」と言った。」列王記 第2 2章9節 (2017新改訳)
エリヤが竜巻に乗って天に上り、エリシャがエリヤの後継者となって預言者として活動を始めることを細かく記す2章です。
エリヤは竜巻に乗って天に上げられ、そのとき、火の戦車と火の馬が現れると言う特別なことが起きます。
しかしエリヤを召したのは主です。エリヤが特別な力で竜巻に乗ったのではありません。
その後で、エリシャがエリヤの後を継ぐのも、主が召されたからです。
そして後継者となったエリシャは、ヨルダン川の水を分けて、川を渡り、エリコの町の水を癒します。
また、エリシャを「はげ頭、はげ頭」とからかった子ども(これは小さい子どもと、記されますが、愚かな青年なのだと考えます)たち42人が一頭の雌熊に引き裂かれると言う出来事も起きます。
不思議な出来事は、エリシャが、正式な後継者であり、真の預言者であることを示すものです。
そのエリシャは、エリヤにここで「二倍の分」をくださいと求めます。
二倍の分とは、子どものうちで、長だけが父から受け取ることができる特別な財産を意味します。
ですからエリシャは、後継者に指名してくださいと、求めたということです。
エリヤは、それに対して、それは主が定めることだと答えます。
エリシャは、無謀なこと、欲深いことを求めているのでしょうか。そうではありません。
2節、4節と、繰り返してエリシャはエリヤから離れませんと、答えています。
エリシャは、エリヤに従い通すことで、主に仕え続けることを証しし、告白しているのです。
主のしもべとして、預言者として、エリヤを倣い、生きることを明らかにしているのです。
この告白と、繰り返して口にする決断は大切です。
主は、その信仰を見ておられる。そして召してくださる。
あわよくば後継者に、いつの間にか弟子となったと言うことではいけない時があります。
私は、主のしもべとして、エリヤに仕えます。エリヤに続く使命を果たしますと、告白する時、主は、ふさわしく召してくださる。
その召しは、自分の願いとは違うかも知れませんが、私を用いてくださいと、切に願うことは大切です。
それは主を信じ、主を愛する心から出ているからです。
はげ頭とのからかいは、実は主に対する嘲りであり不信仰な言葉でした。ですから主はさばきを下しました。
私たちは、今日、主に向かって何を求め、どんな賛美の声を上げるでしょうか。
主は聞いてくださり、答えてくださる。
シャローム