「また、アビメレクはアブラハムに言った。「あなたはなぜ、こんなことをしたのか。」」創世記 20章10節 (2017新改訳)

主の使
アブラハムは、12章10節からの箇所で、飢饉を避けてエジプトへ行ったときに、妻サライを妹と偽って罪を犯したことがありました。
今回は、ゲラルの地で、同じ罪をおこないます。
アブラハムの大失敗です。
しかも同じことをします。
それも主の前に素晴らしい信仰の執り成しをした18章での出来事の後におこなってしまうのです。

その結果、ゲラルの王はサラを自分の妻へと召し入れてしまうのです。
そのとき、神が夢でアビメレクに現れて、サラがアブラハムの妻であることを告げると同時に、王がサラに触れることができないようにしていることまでを告げます。
そしてアブラハムに、祝福を祈ってもらうように告げるのです。

真相を知った王は、アブラハムの罪を指摘して、10節ではこのように問い詰めます。
先のエジプトでの失敗よりさらに悪いのは、神が王に直接働きかけた結果、神を信じていない王に神を信じているアブラハムが罪を指摘されると言うことです。
そしてアブラハムは、その罪が暴れ、恥を知り、神の前に悔い改めると同時に王のために祈ることになります。

問題を回避するために、苦しい言い訳をして妻を妹だと偽っても解決は遠いのです。
しかし、自分の目には解決が見えなくても、主に信頼をして歩む時に、主は助けを与え、以前よりも大きな祝福を与えてくださる方です。
それなのに私たちはこのときのアブラハムのように、同じ失敗を見事に繰り返すのです。
それこそが私たちの弱さです。

神を知らない人に「あなたはなぜ、こんなことをしたのか。」と、問い詰められるより、問題のまっただ中でも主にだけ信頼して委ね「あなたはなぜ、そんなに平安なのだ。」と、問われるような信仰の日々を送りたいものです。
シャローム