「ですから、あなたがたは神の力強い御手の下にへりくだりなさい。神は、ちょうど良い時に、あなたがたを高く上げてくださいます。」 ペテロの手紙 第一 5章6節
手紙の最後に、ペテロは祈りと祝祷とともに、教会の指導者である長老にお勧めをします。
それは教会への迫害があり、間違った教えなども入り込みつつある時代にあって、教会が健やかに成長して、終末の日にイエス様にお会いするための教えです。
それは現代の世のリーダー論、成功体験談とは、全く違うものです。
まず長老も、若い人たちも、初心者も含めて、すべてのキリスト者、教会は目指すところが一緒です。
一致して、互いに愛し合い助け合って、主イエスとの再会の日を待つのです。
主を待つ日々は、例えば、駅で何もしないで列車の到着を待つ時間ではありません。
主を愛して、隣人を愛して、福音を伝えることをそれぞれの人が生活の中で実践するのです。
長老はそのリーダーのひとりです。
へりくだりなさいと、ここ6節では教えます。
へりくだっても、いえ、主の前にへりくだる長老ことが、神さまがちょうど良い時に高く引き上げてくださるのです。祝福してくださるのです。
ですから、自分で自分を高く見せようとしたり、振る舞ったりする必要がありません。
そして、少し前の3節には、指導者は、群れを支配しようとするのではなく、むしろ群れの模範となりなさいと、教えられています。
長老が、イエス様の生き方に倣い、群れの模範となることが、正しい指導者の姿であり、それには自分がへりくだることが大切なのです。
そうすれば他の人たちも、長老に倣ってへりくだり、歩むべき正しい道を歩んで、主との再会の日を待てるのです。
コロナ禍の今、社会では隣人との関係が問われている気がします。
ペテロの時代と社会の様々なことが変わっても(当時はリモート礼拝、会議などなかったですし)、ペテロがこの手紙で教えてくれることは、今の私たちにも益です。
そしてこの教えは、11節の祝祷のことばとともに私たちに送り届けられた主イエスからの大切なことばです。
良く聞いて主とお会いする日を待ち望みたい。
シャローム