「なぜ あなたは御手を 右の御手を 引いておられるのですか。 その手を懐から出して 彼らを滅ぼし尽くしてください。」詩篇 74篇11節
1節で「なぜ」と始まった祈りは、11節でもう一度「なぜ」と、神に訴えます。
2節から8節を読みますと、神が愛してくださった信仰者、出エジプトによって連れ出してもらった民が攻撃されているのだと分かります。
祈り詩人と神を信じる民が、ことごとく攻撃されている現状があるのです。
しかし、まだ神の助けがありません。
それが繰り返された「なぜ」に現されているのです。
神の助けを求める詩人は強く祈ります。
「御手」「右の御手」と、神の助けを求めます。
さらに「手を懐から出して」と祈ります。
神の積極的な助けを求めているのです。
懐から出してとは、実際の助け、積極的で強い助けが行われることを求めることばです。
滅ぼし尽くしてくださいと、ことばを結びますが、敵が徹底的に滅ぼされることを望むことばはなく、神の助けこそが問題の解決であることを知って、求めていることばです。
詩人は、他の人の助けを求めてはいません。
神の右の御手が速やかに動かされて、助けていただくことを求めているのです。
強く求めています。積極的で実際の助けを求めています。それは神への信頼が確かであるという信仰の告白です。
私たちも苦しむ時悩む時に、神の右の御手が動かされることを祈り求めていきたい。
シャローム