「私の兄弟たち、様々な試練にあうときはいつでも、この上もない喜びと思いなさい。」 ヤコブの手紙 1章2節

ヤコブの手紙を読みます。
イエスの地上での兄弟の一人であるヤコブが著者です。
ヤコブは当時、エルサレム教会の指導者の一人となっていました。
ユダや国外に散っていたユダヤ人のキリスト者を励ますために執筆されました。
受け取り手として広い範囲の教会に向けて執筆された手紙です。
パウロのように神学的、体系的な手紙と言うよりは、実践的な手紙と言えます。

手紙の冒頭から厳しいことを語ります。
試練に耐えなさいとかではないのです。
次の3節では、パウロも語るように試練は忍耐を生むことを、既に知っていることだと語っています。
それは当然のこととして、先立つ2節では、試練にあうことを喜ぶように命じます。
それも、この上もない喜びとして受け止めるように語るのです。

一方で、22節では。みことばをおこなう人になるように勧めます。
ただ聞くだけの人になって、自分を欺いてはいけないとまで、語っています。
主イエスを信じて、みことばを聞く人になったのなら、そこには試練があり、試練の中で信仰の実践があるのです。
それはイエス様に倣って生きることであり、イエス様に倣うにふさわしい人となったということです。

主イエスを真剣に愛するならば、そこには試練が待っています。
いい加減な信仰生活を送るならば、そこには試練はありません。
試練は信仰が本物となっていく時に現れ、そこを忍耐を持って通る時に、主の祝福が増すのです。
ですからこの上もない喜びとなっていくのです。

試練に忍耐すること、みことばをおこなうこと、いずれにしても信仰の実践がともなうのです。
実践するから喜びも経験できるのです。
シャローム