「主よ。なぜあなたは 私たちをあなたの道から迷い出させ、 私たちの心を頑なにして、 あなたを恐れなくさせるのですか。 あなたのしもべたち、 あなたのゆずりの地の部族のために、 どうかお帰りください。」イザヤ書 63章17節
63章の前半が厳しい神のさばきについて語った後、14節の途中からは預言者の祈りのことばに変わります。
預言者は、神のさばきの中にある民の代表として祈るのです。
預言者は、このように神のことばを伝えると同時に、民の代表として神に執り成しの祈りを祈ります。
決して罪やさばきを他人事として語らないのです。
17節の前半は、迷い出させ、頑なにし、恐れなくと、ことばが続きます。
厳しいさばきの中にありますが、そこに神の働きかけがなければ、絶望的なのだと訴えているのです。
私たちは、自分の力では救いを得ることもできませんし、神の前に行くこともできません。
神がおわれみの心を発して、さばきの中にある民に働きかけてくださるときに、絶望が希望に変わるのです。
そして祈ります。
ゆずりの地とは、約束の地カナンのことです。
かつてアブラハムと結んでくださった契約を思い出してくださり、もう一度恵みを与えてくださいとの祈りです。
どうぞお帰りくださいとは、もう一度、恵みを与えて救ってくださいとの祈りなのです。
罪を認め、さばきの中にあることを知って、なおも、厚かましくもう一度恵みを与えてくださいと祈るのです。
この祈りは大切な祈りです。私が祈るべき祈りです。
シャローム