「万軍の神 主よ 私たちを元に戻し 御顔を照り輝かせてください。 すうすれば 私たちは救われます。」詩篇 80篇19節

この詩の最後19節のことばは、3節、そして7節のことばの繰り返しです。
始めから終わりまで、一貫して詩人が望んでいるのは、主が与えてくださる「回復」なのです。

この詩篇は、北イスラエル王国と南ユダ王国の滅亡を、思い描いているのでしょう。
ユダヤの国が、周辺国に滅ぼされて民は捕らえられて遠い国へと連れて行かれてしまうのです。
それは国の崩壊と同時に霊的な崩壊なのです。
国が敵国に滅ぼされる前から、ユダヤの人々の信仰は崩壊していたのです。

今、詩人は国が滅んでしまった後に、国の回復だけではなく、信仰の回復、霊的回復を望んでいるのです。
霊的な回復こそ大切だと、詩人は知っています。
「御顔を照り輝かせ」との願いは、主との親しい交わりを願うことばです。
国が再興して豊かになっただけでは、真の回復ではなく、祝福でもありません。

主との豊かな交わりと、主から注がれる恵みこそが、私たちが求めるべき祝福です。
主が私と顔と顔を合わせて語ってくださり、共にいて祝福してくださるなら、私は救われたと告白できます。
なにも恐れるものはないのです。

主よ。私にあなたの御顔を照り輝かせてください。
シャローム