「イエスは涙を流された。」 ヨハネの福音書 11章35節

マルタとマリアの兄弟であるラザロが病気で亡くなった時にの出来事です。
ラザロが亡くなって4日も経ってから姉妹たちの家を訪れたイエス様が、語られたことば、行動、そして墓からラザロを生き返らせることまでを、丁寧に記すのが11章です。

この35節は、4日後にマルタたちの家に着いたイエス様が、ラザロの死を悲しむ姉妹と、その周りの人たちの悲しみと苦悩を見られた時のことを記します。
人には避けることができない死、悲しみと絶望に捕えられ、囚われているマルタたちを見て、涙を流されたのです。
この死は、アダムが犯した罪から始まったものです。
人は必ず死ぬ。
罪の結果は死です。

しかし、イエス様はその悲しみ、マルタとマリアの悲しみを遠くから眺めるだけの神様ではない。
マルタの悲しみ、マリアの苦悩をご自分も共に味わってくださり、涙を流してくださる。
この涙は、単なる同情の涙ではない。
悲しみを共に味わってくださり、その上で、イエス様はこの涙を拭い取ってくださる。

悲しみを喜びに変え、絶望ではなく希望を与えてくださるのです。
そしていつでもイエス様の方から、私に寄り添って共に歩んでくださるのです。
ですから私たちは、もう、一人で涙することはないのです。

シャローム