「ときに、ハギテの子アドニヤは、「私が王になる」と言って野心を抱き、戦車、騎兵、それに自分の前を走る者五十人を手に入れた。」列王記 第1 1章5節 (2017新改訳)

今日から、列王記の第1を読みます。
王たちの歴史、ダビデ王の後の歴史を記していますダ。
本書は、少しばかり驚きを持って始まっています。
年を重ね老人となったと、ことばを重ねて紹介して、ダビデ王が衣をいくら着せても温まらなかったと、ことばを続けて本書の幕が開くのです。
即ち、あのダビデが高齢となり、力も弱くなり判断力も衰えていると、紹介するのです。
イスラエルの国に苦難が始まることを予見させることばで始まったのです。

王の力が弱まったと知ると、ダビデのこの中でソロモンが次の王であると、示されているはずなのにソロモンを押しのけて自分の力で王になろうとする者が現れます。
アドニヤです。
彼は野心を抱いたとあります。
そして戦車、騎兵、それに自分の前を走る者などを手に入れます。
それは自分のために戦う強力な戦力を持って、ソロモンに対抗しようとする行為です。
アドニヤの間違っているのは、それが自分の野心から出ていることです。
国や人々のためではなく、なによりも主の前に祈り求めた結果ではありません。
もちろん本書では、アドニヤが祈っている様子が記されることはありません。

この後、アドニヤはダビデに誠実を尽くして仕える臣下たちの強力を得ることもできないまま退けられます。
ダビデに仕える者は、王に仕えると言うだけではなく、主のしもべであるダビデに主にある誠実を持って仕えているのです。
彼らは野心で動くアドニヤを支持しません。

野心と武力、自分の力に頼る者は、主の前には弱くされ、用いられることはありません。
たとえ、一時期は力や権力を持ったとしても、主からの祝福を得ることはできないのです。

野心で動くのではなく、主の前に御霊と真理を持って動く人が祝福されていくのです。
シャローム