「ダビデは向こう側へ渡って行き、遠く離れた山の頂上に立った。彼らの間には、大きな隔たりがあった。」サムエル記 第1 26章13節 (2017新改訳)

再びサウルはダビデを追ってやってきました。三千人もの精鋭の兵士を率いて追ってきたのです。
やはり先日、自分は間違っていたと口にしたサウルの言葉はその場限りのものでした。
サウルの心は変わっていません。サウルは悔い改めていないのです。

しかし今度もダビデの方にサウルを殺す機会が与えられます。
そしてダビデは手を出しません。
ダビデもまた、良い意味で心を変えていません。
主の油注がれた王であるサウルを討とうとはしないのです。

追いかけるサウルと、逃げるダビデの間には、山もあり大きな隔たりがありました。
声は聞こえるのです。ダビデの思いを直接サウルに伝えることもできます。
しかし、二人の間には大きな隔たりがあります。

この隔たりは、実際の距離だけではないのです。
主を苦難の中でも心から信じるダビデと、口先ばかり形ばかりで信じると繰り返すサウルとの、信仰の姿の隔たりです。
主とダビデ、主とサウルの隔たりでもあります。
主の前に真っ直ぐに主に近く行きようとするダビデと、そうではないサウルのと隔たりです。

その隔たりは、大きいのです。
この時、その隔たりが見えたのです。

主は、幾重にもダビデを守ってくださるのです。
主と私の間に、大きな隔たりができてしまうようなことがありませんようにと、祈らずにはいられません。
シャローム