「私の心が衰え果てるとき 私は地の果てから あなたを呼び求めます。 どうか 及びがたいほど高い岩の上に 私を導いてください。」詩篇 61篇2節
大変な苦境の中から詩人は、神に助けを求めて祈ります。
その祈りは、たましいの叫びであり、心の底からの呼びかけです。
必死の祈りです。
心が衰え果てるときとは、弱り切った心の内からの、言葉にならない祈りを現します。
地の果てとは、神さまからまるで遠く引き離されてしまったかと思えるほどの苦しみの中で祈っていることを示します。
呼び求めるのは、ただ神の助けだけです。人の助けではありません。
及びがたいほど高い岩の上とは、人の助けでは到底たどり着くことができない、神の完全で力強い助けのことです。
導いてくださいとは、そこに入れて守ってくださいとの祈りです。
続く3節でも、神の助けこそが詩人の求めるただ一つの助けであり、その助けこそ詩人に必要な助けであると、祈ります。
苦しみと悲しみの中で、詩人は叫んでいます。
でも、避けび求めるべき方を知っています。
そして助けを確信しています。
最後の8節では、救われて神を賛美する詩人の姿を歌っています。
大変な苦しみの思いである叫びと、賛美するほどの確信が同居しているのです。
確信があるからこそ、地の果てから呼び求めることができるのです。
届かないほど深く遠い地の果てからでも叫ぶことができます。
シャローム