「今、万軍の主はこう言われる。「あなたがたの歩みをよく考えよ。」ハガイ書 1章5節

 バビロンから解放された捕囚の民が、エルサレムで神殿の再建に取り組みます。
 しかし、そこには妨害があったり、なによりも民自身の信仰に問題があったのです。
 その民に、主のことばを伝え、民を励まして神殿の再建を完成させ、そして民の信仰を新しくさせる働きをしたのが預言者ハガイです。
 また、エズラ記5章2節を読むと、ハガイは神殿再建工事に積極的に関わりながら民を励ました預言者であることが分かる。みことばを説教しつつみことばを共に実践する預言者です。

 1章は、エルサレムへの帰還が許された民が、自分中心の生活をして、主への信仰に関して怠惰な生活を送っていることへの警告です。
 ここ5節のことばは7節でも繰り返されます。

 主を中心にして、主のことばに効き従う生活を忘れ、自分の家を建て、自分の生活が豊かになるように必死になっても、そこに豊かさはなく、恵みも注がれません。
 民の一人一人が、何故そのようなことになっているのかを良く考えなければならないと、ハガイは告げます。
 それは祈れと言うことであり、家を建てる前に信仰を建て直せと言うことでもあります。

 この苦しい現状は自分自身で招いたことであり、かつて捕囚の民となった時と同じなのです。
 しかし、主は叱っているだけではありません。
 13節にははっきりと「わたしはあなたがたとともにいる」と、恵みと約束のことばを与えています。
 主がともにいてくだることを信じて歩むこと、祈る生活が大切なのです。
 そしてそこにこそ豊かな家があります。

シャローム