「主は言われた。 「わたしは バシャンから彼らを連れ帰る。 海の深みからも連れ帰る。」詩篇 68篇22節
15節に登場する「バシャン」はガリラヤ湖の北東部にある高い山を指します。
68篇は、神さまの大能の力をほめたたえます。同時に、その神さまが救ってくださる人々の様子を出エジプトの民の様子に重ねています。
「ゆずりの地」「その地に住みました」「タンバリンを鳴らすおとめたち」という表現は荒野を旅して約束の地に入ったイスラエル人の姿を思い起こさせるのです。
ここではバシャンは、高いところを象徴的に現しています。
海の底は、隠れたところにいる苦しむ信仰者の姿です。
主は、大能の力をもって、高いところから隠れた低いところに住む人々を救ってくださるのです。
困窮するところから救い出してくださる。
それは高いところから最も低いところまで、すべての場所に、すべての人に届く主の救いの手なのです。
救い出してくださる主は、連れ帰り、神の子どもとしてくださる。
助け出され、救われた人は、帰るべき地があるのです。
神の救いとは、本来あるべき場所へと、私を連れ帰って、そこに住む者としてくださることです。
罪人から連れ帰り、神の家族、神の子としてくださるのです。
幼子の手を引き、安心できる家に連れ帰るように、主は、私を主の元へと連れ帰ってくださる。
連れ帰る。このことばを今朝は心に留めたい。
シャローム