「あなたは御民を救うために、油注がれた者を救うために出て来られます。あなたは悪しき者の頭を打ち砕いて首までにし、彼の家の基をあらわにされます。」ハバクク書 3章13節

油注がれた者とは、旧約聖書の時代ならば通常は選ばれた王のことを指しますが、ここでは前述の御民と同じ意味で使われています。
御民と油注がれた者を言い換えて並べることで、主が愛して選び出された特別な人であることを強調するのです。
国が荒らされて苦しめられている人々が、それでも主に愛されている特別な人であることを初めに示すのです。

その上で、御民を救うために主が天の住まいから出てこられて救うことを語ります。
主の救いが特別であることを示します。
同時に、主は行動される神、愛を実践してくださる神であることを語るのです。

そしてその神は、愛する御民を苦しめる敵、主に敵対する罪人を」完全に打ち砕いてくださるのです。
頭を失えば敵は立ちおおせず、家の基が砕かれれば家は倒壊します。
神のさばきは敵を徹底的に打ち砕くのです。もちろん、それは敵がこれまで行ってきた悪しき業の報いです。

愛する者のためには主は惜しむことなく行動して救ってくださり、主にいつまでも敵対して罪を重ねる者には、必ずその罪は徹底的に砕かれるのです。
預言者ハバククは、苦しむ中からそのことを確信して祈っています。
私たちもまた、主がどのような方かを知った上で確信をもって祈る者でいたい。

シャローム