「イエスはそこから進んで行き、マタイと言う人が取税所に座っているのを見て、「わたしについて来なさい」と言われた。すると、彼は立ち上がってイエスに従った。」マタイの福音書 9章9節 (2017新改訳)
聖書66巻から1つの書を選び、その書を紹介しながら「みことば」を味わっていきます。
66巻をゆっくり読み進めながら、聖書に記された神様の愛について味わっていきます。
今日開いたのは、マタイの福音書です。
今日から水曜日には、新約聖書を1書づつ見ていきたいと思います。
今日はマタイの福音書です。四つある福音書の中で、最初に書かれたとも評される書です。
特徴の一つは、何と言っても本書の冒頭に記されるイエス様の系図です。
アブラハムから始まる選民イスラエルの系図であり、メシヤとしてダビデ王の家系に生れてくださったイエスの名を記すことです。
延々と続く名前。
読むのに疲れそうな、私たち現代のユダヤ時に外には、面白くないとも言える名前の記載です。
しかし、イエス様が約束通りに、地上に来てくださったメシヤであり、ダビデ王の家系から生れてくださったことを記して、メシヤの誕生をハッキリと宣言するのです。
ここ9章9節は、著者であるマタイの召命の箇所です。
取税人であったマタイは、イエス様の「わたしについて来なさい」と言うことばに従い弟子となりました。
そして取税所から直ちに立ち上がってついて行きました。
罪を悔い改め、そこから方向を変えて生きるようになったことを象徴的に示す表現です。
私たちもイエス様の呼びかける声に答えました。
主の声には、いつでも、ただちに答える者で在り続けたいものです。
本書はマタイが書きました。
取税人から主イエスの弟子に変わったことを記す記事は、マルコ2章14節、ルカ5章27節にも記されています。
しかし、マルコとルカは「アルパヨの子レビ」と言う名前で紹介します。
レビとは、極くありふれたユダヤ人の名前だと言われます。
それに対してマタイとは「神の賜物」と言う意味を持つ名前です。
イエス様は彼のことをマタイと呼んでくれたのでしょう。
意識的にレビからマタイへと、その名前を変え、罪人から救われて、イエスの弟子となったことを示す書き方で、信仰を告白しているのでしょう。
マタイとなり、取税所から、立ち上がり、ついて行く。
このことを自分のこととして受け止めて、信仰者として行きて生きたいものです。
シャローム